対談 Green Dialogue vol.8

環境保全、環境教育などを通して社会貢献に取り組むさまざまなスペシャリストに、弊社代表の三枝 亮が話を伺う「Green Dialogue」。第8回のゲストは、一般社団法人more trees(モア・トゥリーズ)で事務局長を務める水谷伸吉さんです。

水谷さんは大学卒業後、農機メーカー・クボタの環境プラント部門で勤務。その後、ベンチャー企業に入社され、インドネシアで熱帯雨林の再生事業に取り組まれました。2007年、坂本龍一氏が代表を務めるmore treesの立ち上げに携わり、現在、事務局長として国内外の森林保全活動や国産材を使った商品の開発などを手掛けられています。


明治神宮の森に見る、東京の本来の自然の姿

今回の対談では、東京にある身近な「森」ということで、まず明治神宮を訪れました。

――明治神宮には色々な木があり、本当に自然が豊かですね。

水谷さん:明治神宮は1920年に創建されました。97年前、ここは荒地だったそうです。明治天皇を祀るにあたり、この場所に神宮を建てようという計画が上がりました。

どんな木を植えれば、緑豊かな森に育つか。議論が重ねられ、時の林学者で造園家でもあった本多静六博士らが「この山手の地に適した植物は常緑広葉樹だ」と結論を出しました。

それで、葉っぱにツヤがあり落葉しないカシやクス、シイノキなどが植えられました。当時の内閣総理大臣だった大隈重信は、日光東照宮のような針葉樹の杉林を望んだと言われています。

ここには、全国から献上された365種類の木が植えられました。現在は234種類の木があるそうです。東京の気候に適さない100種類近くは淘汰され、今はありません。

東京のど真ん中にも関わらず、タヌキをはじめさまざまな動植物が生息しています。

この森の凄いところは、人の手でつくられたものでありながら、100年近くたった今、この生物多様性に富んだ環境が自然に成り立っていることです。循環システムができているのです。

――東京には元々こうした森があり、本来の植生に近づいているということですね。
more treesさんが全国で手掛けていらっしゃる森林保全活動にも、明治神宮のように森をつくるという事業はあるのでしょうか。

水谷さん:まだほとんどないです。私たちが各地でやっている活動の多くは、木を植え、育て、伐採し、販売するという林業です。

生産性とは別に、森とはどういうものか、そして森はどうつくられるのかを知って貰うには、この明治神宮の森は良いお手本になると思います。

林業地とは違う、自然の森に触れる機会をつくる

林業が人間の営みにおいて、重要であるということは承知しています。一方で、子どもに密接に関わるブランドとして、子どもたちに「本当の自然とはどういうものか」を知って貰うこともこの地球の未来にとって重要だと思います。

林業地、つまり、人が材木にするために植えた杉やヒノキの山を「自然」だと思っている人たちが少なくないと思います。私も子どもの頃は、旅行などで山を見るとそれが自然だと思っていました。そうではない森というものを子どもたちに知って貰いたいです。

水谷さん:そうですね。産業としての森だけではなく、森林というものがどのような多様性があるかを子どもたちに伝えることは大事なことです。

more treesが携わっている長野県の小諸市にある森には、そういう手つかずの一角があり、多様な生物が生息する循環システムが自然にできています。

more treesは今年で10年目を迎えました。これまでは、林業を応援したいという気持ちで取り組んできました。でも別の方法でも、森をつくるということをしていけるのではないでしょうか。

森の中には、材木にならない木の森もありますし、アクセスが悪くて手入れできないようなものもあります。そうした場所を活用できるのではないかと思います。

実際に、そうしたいと考える山主さんもいます。日本では、戦後の造林政策の一環で、材木用のスギやヒノキが多く植えられました。山の急傾斜地に木を植えた山主さんの中には、育った木を伐採して出荷した後、再び材木用の木を植えるのではなく、元の自然の姿に戻したいと考える人もいるんです。

林業や間伐は大切ですが、時として、自治体や森林組合が補助金を使い間伐することで、延命措置のようになっているような節もあります。林業や間伐だけでなく、地域にあった森を育てるという方法を考えることも良いかもしれませんね。

自然を守る、山を守るというのは長い時間がかかることで、生産性や効率だけを求められるものではありません。山を手入れするのに補助金に頼らざるをえない地方の大変さもあると思います。

そんな中、more treesさんの行っている企業と森を結びつける保全活動や、間伐材の商品をつくるというのは、未来に必要とされる役割だと思います。

水谷さん:林業をやっている人にしても、木材の流通においてもそうですが、目の前しか見えていないことがあります。

それに森林組合などはホームページのないところもあり、プロモーションをかけるということができていない場合が多いです。

木材価格を1円でも上げようとか、ブランド価値を高めようという発想が十分でないという課題があるんです。

私たちはそういう課題を越えて、森や自然を身近なものにしていきたいと考えています。

ところで、明治神宮の森は基本的に常緑広葉樹で、ドングリが沢山落ちるんです。NPO法人響という団体が、そのドングリから苗木をつくり、イベントなどで配布しているんですよ。響は神宮を案内しながら、この森の生態や歴史を講義するグリーンウォークという活動も行っています。


more treesが考える、森と人との距離

対談の後半は、more treesさんが空間プロデュースを行ったビジネスラウンジ「T-TIME」へ移動し、お話を伺いました。

赤坂駅から直結しているT-TIMEでは、フローリングや壁面、家具などすべてに「more treesの森」として管理されている高知県中土佐町や岐阜県東白川村で育った国産材が使用されています。

――more treesさんは、国内だけでなくインドネシアでも森林火災で焼失したオラウータンの森を蘇らせるプロジェクトなどを行っていらっしゃいます。創設から10年目を迎え、これからのビジョンについて教えて下さい。


http://orangutans.more-trees.org

水谷さん:まずはこれまでの延長として、都会と森の距離をさらに近づけ、多くの人に木の良さを知って貰う「木育」を色々な方法で行っていきたいです。

自然に親しむには、実際に山へ行くのがもちろん一番良い方法です。でも、都会に暮らす人は、毎日とか毎週末などに頻繁に行くのは難しいですよね。

T-TIMEのように都会で木を使うということは、森の恵みをライフスタイルにゆるやかに取り入れていくことです。ですから、私たちはこれからも引き続き、日常のなかで木が使われるようにしていきたいです。

実際に「身近に木の製品はありますか」と尋ねると、「う~ん」と答えられない人が多いです。もちろん、その背景には商品のデザインがいまいちといった供給者側の問題もあります。

デザイン性だけでなく、木を使って貰うには、科学的な側面も含めて木の良さを伝えていく必要があります。

例えば、木には人を癒す力もあります。仕事の能率が上がるとか、イライラが軽減されるといった効果もあると言われています。ある調査では、木造校舎ではインフルエンザにかかる子どもの数がそうでない校舎よりも少ないという結果も出ています。

子どもの頃から、木のおもちゃで遊んでいると、その先の人生でも自然との距離がより近くなると思います。木の良さを知った子どもさんは、将来、住まいに木を取り入れようと考えるでしょう。でも木の良さを知らないと、自然との距離は遠くなってしまいます。

新しい取り組みとしては、すでに話したように林業一辺倒でなく、森のさまざまな顔を生かし、森の将来像に合わせて木を植えるようなことも行っていきたいですね。

数十年前までは、密接だった人と自然の関係

――more treesさんの取り組まれていることは、近代化が進み、自然から遠ざかった暮らしを営む都会に暮らす人たちを、再び自然に近づけようとされているということですよね。

水谷さん:そうですね。代表の坂本も言っていることですが、日本人はこの数千年の間ずっと自然と密接に暮らしてきました。

自然と離れた暮らしを始めたのは、ここ最近のことで、まだ半世紀ぐらいなんです。長い人類史の中のほんの数十年です。

今の時代だけを見てみると、自然と離れた暮らしをしていますが、長いスパンで考えると、この数十年だけが特別だと考えることもできます。

現代の良さを生かしながら、木を使うことで、自然に近づくライフスタイルを多くの方に取り入れていただきたいと思っています。

――確かにそうですよね。木を生活に取り入れて貰うには、おっしゃるようにデザインがとても大切になります。more treesさんでは、さまざまなクリエイターとコラボして商品をつくってこられたと思います。隈研吾さんとも積み木をつくるなどされていますよね。


http://more-trees-design.jp/tsumiki/

水谷さん:そうですね。これからもそういう商品をデザインし、木や森、自然をより身近に感じてもらえる場をつくる活動していきたいです。新しい商品についても構想段階です。近いうちに発表できたらと思っています。

木の商品を都会で使うというのは、あくまでも森との接点をつくる「きっかけ」です。ですから、変わらず、森に行って自然に触れてもらうということは大切にしていきたいです。

それから、大人だけでなく、やはり未来を生きる子どもたちのために森や木の良さを伝承していくということにも力をいれていきたいです。

――私の会社は銀座で長く店を構えているわけですが、都心にいながらも「自然から切り離された暮らしでいいのだろうか。もっと自然に触れる体験をさせてあげたい」との思いから、子どもたちを集めて長野や山形でキャンプを行ったり、田植え体験を実施したり、自然に近づける活動を行っています。

自然に触れ、落ち葉の感触を確かめながら自分で遊びを考える。大事な幼児期には、ゲームやテレビからは得られない何かを、自然体験の中から学び取って貰いたいと思っています。

自然を体験するきっかけづくりという点では、more treesさんが目指されていることと、私たちが子ども服のブランドとして目指している未来は重なるところがあると感じます。

サヱグサでは年に数回、『SAYEGUSA Touch Green』という楽しく遊びながら自然環境を考えるワークショップを開催しています。more treesさんとは、2014年にヒノキの間伐材を使ったワークショップを一緒にさせていただきました。
この夏も大分の杉材を使ったミニ椅子作りのワークショップを予定しています。

ぜひこれからも一緒に、子どもたちに自然を身近に感じ大切さを学んでもらうお手伝いをしていけたらと思います。今日はお話を聞かせていただき、ありがとうございました。

more trees×sayegusa ワークショップのお知らせ
内容:森の恵み“大分の杉の木”を使ったミニ椅子をつくろう!
森についての楽しいレクチャー付き(約20分)

日時:8月5日(土) 11:00〜、13:30〜、15:00〜(予約制:所要時間90分)
場所:ギンザのサヱグサ ザ・メインストア銀座(中央区銀座4−4−4)
参加費:3000円(税込)  対象年齢:5歳以上
お問い合わせ先:ギンザのサヱグサ ザ・メインストア銀座 03−3573−2441
詳細はこちら

水谷 伸吉 Shinkichi Mizutani

一般社団法人more trees(モア・トゥリーズ)事務局長
1978年東京生まれ。慶応義塾大学経済学部を卒業後、2000年より㈱クボタで環境プラント部門に従事。2003年よりインドネシアでの植林団体に移り、熱帯雨林の再生に取り組む。2007年に坂本龍一氏の呼びかけによる森林保全団体「more trees」の立ち上げに伴い、活動に参画し事務局長に就任。森づくりをベースとした国産材プロダクトのプロデュースのほか、カーボンオフセット、ツーリズム、被災地支援や全国での講演、執筆なども手掛ける。 http://more-trees.net/

三枝 亮三枝 亮 / Ryo Saegusa

株式会社ギンザのサヱグサ 代表取締役社長
1967年東京生まれ
慶応義塾大学卒。2011年、ギンザのサヱグサ5代目社長に就任。子どもたちの上質なライフスタイルを提案する「スペシャリティストア」をディレクションする傍ら、都会に住む子どもたちを取り巻く環境の改善や自然教育に重要性を感じ、2012年に「SAYEGUSA GREEN PROJECT」を立上げる。

SAYEGUSA GREEN MAGIC 2017

サヱグサは、2012年から子どもたちの豊かで健やかな成長のために“環境・食・文化”をテーマに掲げ社会貢献活動「SAYEGUSA GREEN PROJECT」に取組んでいます。中でも、夏と春先に行われる自然体験プログラム「SAYEGUSA GREEN MAGIC」はすっかり恒例となりました。

サマーキャンプ第4弾「SAYEGUSA GREEN MAGIC 2017」を開催いたします。長野県栄村の大自然の中で、五感を思いっきり開いて自然と戯れたり、仲間と一緒に初めての体験にチャレンジしたり。地元の方との交流を通じて昔ながらの暮らし方も学び、生きる力を育てます。

スノーキャンプ報告

3月26日(日)~28日(火)の2泊3でスノーキャンプ「SAYEGUSA Green Magic in鳥海山」を行いました。
これまで長野県栄村をフィールドに実施してきましたが、今回は新しいフィールドである山形県の鳥海山での開催となりました。

今回は子どもたち14名が参加して、自然体験を楽しみました。プログラムでは、鳥海山で山岳ガイドなどの活動をするOrganize Back Country の皆さんや地元の子どもたちと一緒に雪遊びをした他、地元のお母さん達と一緒に庄内風芋煮や弁慶飯を作りったり、蕎麦打ちも体験を行いました。自然に触れる機会が少ない東京の子どもたちが、大自然の中で思いっきり雪遊びを楽しみ、地元の方々も皆が笑顔で交流していた光景がとても印象的でした。


ついに始まりましたSAYEGUSA Green Magic in 鳥海山!!!今回は初の飛行機移動なので、羽田空港で集合です。スタートから子どもたちはアクセル全開で元気いっぱいです!

 


農家レストラン「菜ぁ」さんでお昼ご飯です。おかずの菜っ葉採り。

 



お昼ご飯を食べた後は「玉簾の滝」を見に行きました。雪道を歩いた先には・・・

 


こーんな大きな滝がありました!

 


1日目夜のメインイベント!!!山伏さんが来てくれました。ほらがいを吹いてくれたり、祝詞を読んでくれたり、みんな正座で集中してお話を聞いていました。

 


2日目のスタートです!早めに就寝した子どもたちは6時前には起床、 6時半には雪遊び開始です

 


地元の子どもたちともすっかり仲良くなりました!


大人も本気のかまくら作り!もうみんな汗だくです!!

 


たっぷり遊んだ後は、地元のお母さんと一緒にご馳走を作りました!
今晩のメニューは弁慶飯(味噌おにぎりを青菜のお漬物で巻いたもの)と芋煮です。

 


2日目夜のイベント、スノーキャンドルナイトに出発!自分のライトを頼りに雪山へ。
ロウソクでライトアップされたかまくらはとっても素敵でした。

 

 


最終日の早朝。昨晩降っていた雪が止んで、きれいな空が見えました。

 


冷え切った体に温かいココアはとっても美味しかったです。

 


キャンプ最後のイベント、そば打ち体験です。

 


Organize Back Country のスタッフとは庄内空港でお別れです。最後はハイタッチ!

 


無事に羽田空港に到着。おかえりなさい!
次回はサマーキャンプを、7月23日(日)から3泊4日で開催予定です。場所、プログラム等は決まり次第ご案内しますので、是非ご期待ください!!!

対談 Green Dialogue vol.7

環境保全、環境教育などを通して社会貢献に取り組むさまざまなスペシャリストに、弊社代表の三枝 亮が話を伺う「Green Dialogue」。第7回のゲストは、日本の有機農業の先駆者である、徳江倫明さんと武内智さんです。

徳江さんは、1988年に有機農産物宅配サービス「らでぃっしゅぼーや」を設立され、その後、日本発のオーガニックスーパーを開発するなど、有機農産物など安全性や環境に配慮した農産物の企画と販売の分野で活躍されている、第一人者です。

武内さんは、1977年から大手ファミリーレストランなどの外食産業の経営に携われてきました。仕入れを担当したことをきっかけに、ご自身でも有機農産物を栽培するようになり、長年にわたって栽培指導や人材育成などを広く手掛けられています。

お二人は、昨年11月に新会社オーガニックパートナーズ(東京・中央)を立ち上げ、生産・流通から売場提案まで有機農業ビジネスをトータルサポートする事業に取り組まれています。同じくお二人が昨年4月にオープンさせた千葉県八街市にある「農業生産法人シェアガーデン」の農園でお話しを伺いました。


日本の有機農業のいま

――最初に、日本の有機農業の現状についてお聞かせください。

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徳江さん:日本の有機農産物の生産規模はまだまだ小さく、生産されるすべての農産物の1%未満です。それに比べると、ヨーロッパには有機農産物の占める割合が7~8%という国もあります。これには欧米では早くから政府が有機農業の規模を拡大するために動いていたという背景があります。
 
日本で有機JASなどの第三者の認証制度ができたのが2000年で、その後2006年に有機農業推進法ができました。それ以降、各自治体なども取り組みを進め、2006年から2010年にかけて少しずつ有機農産物の生産量も増えていました。

しかし、2011年に東日本大震災が発生し、関東・東北の有機農家は大打撃を受けました。有機農家にとっては土がすべてですから、福島を中心に広い範囲で有機農業が継続できなくなり、消費者も有機農産物から離れる現象が起きてしまいました。

ようやく震災の影響が落ち着きをみせ、2014年後半ぐらいから有機農業に新しい流れがでてきました。新規農業参入者を目指す若者の30%が有機農業希望者と言われています。環境や食の安全について今までより深く意識する人たちが増え始め、マーケットにもその影響が出てきていると思います。昨年11月にビックサイトで開催した「第一回オーガニックライフスタイル EXPO」には2日間で約20,000人の来場者があり、オーガニックに関する社会的な関心の広がりを実感しました。

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欧米では、オーガニックへの関心は、コスメやファッションなどが牽引した歴史があります。ライフスタイルに変化が生まれ、有機農業や食に対する意識の変化につながりました。

今、日本も同じ動きがあります。大きいスーパーなど総合量販店よりも、地域性や消費者に密着した量販店の人気が出てきているのはその影響です。有機農産物・オーガニックがもう一度評価されて、マーケット的にも広がっていくタイミングではないかと思います。

――1%未満というのは驚きました。私のまわりでもライフスタイルとしてオーガニックに関心が高い人は増えていると感じます。しかし、関心を持っていても、オーガニックの農産物を購入する人はまだまだ少ないと思います。有機農産物は農薬を使わない分の手間とコストが販売価格に影響してしまうからでしょうか。

こうしたなか、購入者を増やし、有機農産物の割合を増やしていくためには何が必要でしょうか。

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徳江さん:「らでぃっしゅぼーや」を作ってきた経験から思うことは、人は当然「良いものか悪いものかどちらを取るか」と聞かれると「良いもの」を取ります。さらに、なぜ良いかが納得できれば、購入しようと思います。しかし、良いと分かっても、それを手に入れる仕組みがないと購入できません。仕組みというのは、売り方やお店のことです。

ですから、どんな仕組みを持つか、そしてマーケティング的に有機農産物の何をどう伝え、どうしたら消費者の心に響かせられるかが重要になると思います。

「らでぃっしゅぼーや」を設立した1988年当時、政府の動きが追いついていないため有機農産物の販路は少なく、原則的に農家から全量買取が基本。欲しい人は小さなコミュニティーを利用しての共同購入などしか手立てがありませんでした。有機農産物が広がらなかった理由はこういうところにもありました。

そこで、「らでぃっしゅぼーや」では約10種類の野菜のセットを玄関口まで届けるという宅配システムを導入しました。どんな野菜が入っているか分からない面白さもあります。そういう便利さや他にはない特徴を評価してくれる人が何万人もいたわけです。

どういうものが心に響くかは、時代によって変わります。少し前は宅配でしたが、今は生産者とお店がきちんと結びついて、店頭でお客様の心を惹きつけるというコミュニケーション能力の高い売り方が求められていると思います。目利きによる仕入れと、確かな情報伝達、お客様とのコミュニケーションが生まれる仕掛けがある店に人が来ます。実際にそうした成功例が全国で出てきています。

――流通の仕組みや販売の仕掛けによって、有機農産物や安全な食品の需要が広がるということですね。


本当に良い野菜・おいしい野菜とは

――お二人が考える「良い野菜」というのはどういうものでしょうか。例えば、色の濃い青々とした野菜がおいしいとは限らないと聞いたことがあります。

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武内さん:そうですね、青々とした野菜は一見美味しそうに見えますが、それは硝酸態窒素を過剰に貯め込んだ野菜で、いい状態ではありません。

野菜が育つのに、硝酸態窒素は必要なのですが、過剰は良くありません。土壌の硝酸態窒素の量は季節に左右され、温度が高い時期は吸収しやすくなりますので、野菜が吸い込みすぎないように調整をしなければなりません。例えばほうれん草は本来は冬のものですが、夏に栽培するほうれん草はキチンと育てなければ硝酸態窒素の量が上がり、青々としていても苦みやアクが強いものになるわけです。硝酸態窒素の量が上がると、繊維質が弱くなるから虫がつきやすくなり、そのために農薬を使うという悪循環にも陥ってしまいます。

消費者は通年同じ野菜を求めますので、必要とされる野菜を旬ではない季節にも提供することが商売になってしまっています。
本当に良い野菜やおいしい野菜というのは、適地適作、季節にあった野菜なのですが、それらを無視して栽培された野菜はどうしても味が落ちるわけです。

また、最近は甘い野菜がブームです。なんでもかんでも甘いものが美味しいと言いますが、それは本来のおいしい野菜とは違うと思いますね。野菜にはそれぞれの個性的な味わいがあるのですから。
極端に言えば、ステビア等の高糖度の資材を使った栽培で糖度を上げる方法もあります。

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――旬を無視した需要と、「おいしい」の本来の意味を消費者が取り違えているという問題があるのですね。消費者側の学習も必要なのだなと考えさせられます。では、おいしい野菜をつくるのに一番大切なのは何でしょうか。

武内さん:おいしい野菜をつくるには、やはり良い土壌が大切です。野菜の良し悪しは土で決まります。良い土壌で野菜をつくれば、何もしなくてもおいしい野菜ができます。

でも良い土壌はすぐにできるわけではありません。土壌を深さ1cm、自然につくるには約100年かかるといわれています。私たちはポテンシャルの高い土地を見つけ、その10センチの表土を時間をかけて丁寧に力のある土壌にしていきます。そしてそこに適した野菜を育てる。その目利きと技、知識を持つ人材を育てることが私たちの使命と思っています。


有機農業に携わるきっかけ

――そもそも、お二人はどうして有機農業の道に入ろうと思ったのでしょうか。

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徳江さん:公害が原点にあります。私は水俣生まれで、父が水俣病の原因となった会社の工場長でした。水俣病の裁判の証言台にも立ちました。私の知っている明治生まれの堅物な父と、テレビで頭を下げている父の姿との落差が大きく、なぜそうなっているのか理解できず悩みました。

しかしある時、人から言われた言葉に、はっとしました。水俣病を引き起こした会社がどうのこうのというよりも、「今の日本はそういう社会なのだ」ということを言われたのです。
日本の高度経済成長と暮らしの豊かさが、同時に「公害」という負の部分を生み出す社会なのだと。その人は、そういう社会を「チッソ型社会」と言いました。
水俣病の原因は、プラスチック、ビニールを柔らかくする可塑(かそ)剤の生産工程から出た水銀にあります。ビニールハウスとか、ビニールの袋とか、みなさんが使う色んな便利なものをつくるのに使われているものです。つまり、便利なものを求める社会が結果として公害を生み出す社会をつくりあげてしまったのです。

そういった背景もあって、環境問題や農業には大学生の頃から興味を持っており、
卒業後はダイエーに入り、青果物の流通を担当していました。しかしその2年後には食品公害や環境問題への関心が高まり独立して、山梨で仲間とともに農場を設立して有機農業と豚の放牧を行うようになりました。それから有機農産物の流通団体「大地を守る会」に入り、10年後に「らでぃっしゅぼーや」を立ち上げました。「公害を生み出してしまう社会」からの離脱という視点から、事業そのものが環境改善につながるように、有機農産物や安全で環境に配慮した農産物の販売事業をずっとやっています。

――公害に原点があり、有機農業とともに歩まれてきたということですね。武内さんはいかがでしょうか。

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武内さん:私は長年外食産業で働いてきました。20年以上前、飲食店の経営を任されるようになった時、少しでも良い食材を使いたいと思うようになり、調達のために全国をまわるようになったのですが、会う人がほとんど有機農業をやっている人でした。有機農業をやっている人はよく勉強をしていて、おもしろい人が多いです。人に魅せられ、「自分で農業をやってみないと分からないよ。やってみたら」と誘われ、自然に有機農業の道に入りました。それから今日まで、農産物の仕入れ、商品開発、農業者とのマッチングを行いながら、時には山林を造成し、農場開設などをしながら、農作物を外食や小売チェーンに供給してきました。
ずっと有機農業をやっていますから、農薬の使い方もいまだに知らないです(笑)。


日本の農業を育てるために

――実は日本は、世界的にも農薬の使用率が高いとも聞きますね。

武内さん:世界で3番目に高いですね。1位が中国、2位が韓国、3位が日本です。数年前は日本が1位でした。国産野菜というだけで安全ということはないですね。安全・安心が大切と言いながら国内ではなかなか有機農業を志向しません。それは海外と違い、国に明確な安全な農産物という考え方がなかったからなのですが、国内隅々まで有機農産物の意味が浸透すれば、おのずと海外のようなマーケットになると思います。

――昨年4月にこちらの農園「シェアガーデン」をオープンされました。レストランや小売店などに対して有機農作物の栽培スペースを貸し出していらっしゃるそうですね。コンセプトは「すべての人に農業ができるシステムと場を提供する」ですが、もう少し詳しく教えてください。

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徳江さん:農業が日本で健全に育っていくために必要なものは3つあります。買ってくださる人、買う仕組み、そしてつくる人です。

有機農業をやりたいと思っている人は沢山います。企業からもそういう声を聞きます。でも農地の選び方やどんな設備が必要か、どんな人材が必要か、できたものをどう出荷し、どう売るかといった問題があります。

そこで、みんなができるだけ上手くいくような方法で、参入が簡単な仕組みはないかと考え、シェアガーデンを始めました。シェアというのは畑の共有、知識の共有、設備やインフラの共有、売り場の共有(確保)という意味があります。レストランや小売店だけでなく、個人消費者とパートナーになることが可能です。

武内さん:オーガニックレストラン認証第一号を取得し、都内などに6つの店舗を持つイタリアンレストランの会社が、シェアガーデンを利用してくださっていますが、シェフたちが自ら収穫に来ることもあります。ここでつくった野菜を店舗で使用しているのですが、どんな野菜を育てるかはこちらから提案したりしています。長らく外食産業で働いてきた経験が役に立っています。

――地方のこうした耕作放棄地を借りるこの取り組みは、日本農業の活性化と同時に地域の自然環境の向上にも貢献できますね。


シェアガーデンを通して、日本の未来をつくる

――お二人のこれからの目標や夢を教えてください。

徳江さん:私は65歳ですから、最後の仕事という気持ちで、これまでやってきたことを集約して、次の世代に繋いでいくためのしっかりした仕組みをつくりたいと考えています。

有機農業をやる人や企業を増やす。出口もちゃんと準備する。そしてさらに次に繋いでくれる人を育てたいですね。開かれた組織にしていきたいです。この取り組みが全国に広がってくれたら嬉しいです。

武内さん:私も、長年外食経営と農業法人をやってきた集大成をここでしたいと考えています。農業者と産業界を結んだ有機農業の振興がテーマです。

地方に行くと、人がいなくて農場が荒れていますがここは人が集まります。いい土があるのです。ここでしっかり学んで、その経験をこれから生かしてもらえるように力を尽くしたいです。私が外食産業で学んだこと、有機農業をやってきて学んだことすべてをここで働く人たちに伝えたいですね。

――有機農業の未来も子どもたちの未来も繋がっていると思います。最後にメッセージをお願いします。

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武内さん:有機農業の畑とそうじゃない畑の違いは、虫ですよね。農薬を撒いた畑では子どもを遊ばせられないし、生き物の多様性も学べません。

それに、味覚は子どもの時に発達します。ですから、そういう時期に旬の農産物を通して、本当においしいものを知ることが大切だと思います。
そういうことを経験できる施設として、シェアガーデンを活用していただけたら嬉しいですね。畑が賑やかな、収穫物が豊富な時期に、ぜひまたお越しくださいね。

――都会の子ども達にぜひ体験させたいですね。今回は貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。

対談御礼と後記、、、

日本の有機農業を牽引されているお2人から貴重なお話をお伺いすることができました。
天候の優れない中、快く取材にご協力いただきありがとうございました。

毎日の食事が、子どもたちの成長にどれだけ影響を与えるかを考えると、
食の正しい知識や有機農業の大切さがより感じられるように思います。

サヱグサは日本の子どもたちにファッションを通じて色彩感覚や装いのTPOを伝えてきたブランドです。
吸収力の高い幼少期に子どもたちにどれだけ本物の体験をさせてあげるかによって感性が左右されるように、
正しい食の体験も成長していくためにたいへん重要なファクターであるはずです。

食における子どもたちの健全な成長のためにも、お2人の今後の活動は大注目ですね。
銀座でオーガニックマルシェを開催! 
なんてことができれば、有機農業拡大の一助となれるかもしれません!

tokue徳江倫明 Michiaki Tokue

株式会社オーガニックパートナーズ 代表取締役会長
FTPS株式会社代表取締役
1951年熊本県水俣生まれ。早稲田大学卒。1975年ダイエー入社。青果流通に携わる。
78年山梨県にて豚の完全放牧による飼育システムを確立。同年、有機農産物流通団体『大地を守る会』に参画、共同購入による有機農産物流通の構築に従事。
88年日本リサイクル運動市民の会に参画し、『らでぃっしゅぼーや』を興し、93年代表に就任。97年オーガニックスーパー『マザーズ』設立。認証機関『アファス認証センター』設立を手がける。
現在、一般社団法人フードトラストプロジェクト代表のほか、日本SEQ推進機構代表、IFOAMJAPAN副理事長なども務める。

takeuchi武内智 Satoshi Takeuchi

株式会社オーガニックパートナーズ 代表取締役社長
1952年北海道生まれ。77年千葉工業大学卒業後、すかいらーく入社。83年札幌にて水産卸会社(北鮪水産)に入社、84年札幌にてレストラン経営を開始。
88年聘珍樓の新規事業開発室長として入社、91年聘珍樓の子会社で「和食・濱町」と居酒屋「北海道」を展開する平成フードサービス取締役副社長就任。
99年NPO法人北海道有機認証協会理事就任。2001年ワタミフードサービス入社商品本部長就任、02年ワタミファーム代表取締役就任、03年農業生産法人ワタミファーム代表取締役。2011年株式会社オーガニックパートナーズを設立し代表取締役に就任。2013年同退任。2016年、FTPS株式会社と合併した株式会社オーガニックパートナーズの代表取締役社長に就任。現在、NPO法人北海道有機認証協会 副理事長兼事務局長も務める。

三枝 亮三枝 亮 / Ryo Saegusa

株式会社 ギンザのサヱグサ 代表取締役
1967年東京生まれ
子どもたちの上質なライフスタイルを提案するスペシャリティストアをディレクションする傍ら、都会に住む子どもたちを取り巻く環境の改善に重要性を感じ、2012年「SAYEGUSA GREEN PROJECT」を立上げる。

Halloween Workshop 魔女のほうきをつくろう!

「ギンザのサエグサ×山形デザイン」のハロウィン・ワークショップ♪
山形の山野で集めた天然木を柄にし、天然素材100%で「魔女のほうき」を作りました。

ほうきを作るだけではなく、
木によって違う重さや匂いを感じながら、森についてのお勉強もしました.

完成した後は、イラストレーター「うよ高山」さんのイラストの前で、ほうきをまたいでジャンプ!!
ほうきに乗って空をとんでいるようなお写真をプロのカメラマンによる撮影で、みんな魔女になりきってくれました♪

Halloween Workshop @ザ・メインストア銀座

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様々な種類の枝たち。
ツタが巻いているもの、グルグルねじれているもの。
細い枝、ツルツルの枝、ゴツゴツした枝。
フジやカキ、エゴノキなど、これらはすべて山形の山から切ったり、拾ってきた天然100%の枝です!
(もちろん、許可をとって切ってきています!)

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まずはたくさんある枝の中から、お気に入りの一本を選びます。
どれが一番魅力的かな?

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その他にも、山から届いた、紅葉を迎えた色鮮やかな葉や木の実を
実際に手に取り触り、匂いを嗅ぎながら、自然についてのお話を聞きました。

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こんな大きなうちわのような葉っぱ、なかなか普段見ることはないですよね!

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これはまきびしという、ヒシの実を乾かしたもので、
忍者が使う道具としても使う、アレです!

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山や林は健康を保つために時々木を切ってあげないといけません。
そうしないと、一本一本の木が日光充分に浴びられず、しっかりと根を張ることができなくなり、
弱い木になってしまったり、土砂崩れの原因になってしまうこともあります。

そんなことも学びました。

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そして、ここから実際にほうきづくりに取り組みます!
まずは、どうやって作るのか?
間近でその手順を教わります。

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皆、しっかりとお話を聞いていて、エライぞ!!

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実際に作ってみよう!

ということで、まずはグルグルねじれている藁のロープを
バラバラになるようほどいていきます。

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兄妹で仲良く一緒に

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一人でたくましく

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お母さんと一緒に

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紐を結ぶのは力がいるので、お父さんやお母さん、
大人のスタッフと一緒にがんばりました!

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最後に、ボサボサになっている先の部分をチョキチョキはさみで切って整えていきます。

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撮影前に、作ったばかりのホウキでしっかりとお掃除もします。
思っていた以上に綺麗に掃けるんですよ!

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1つとして同じものはない、オリジナルホウキの完成です!

出来立てホヤホヤのホウキを見せてもらいました!

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ジャンプの練習をしてから、いざ本番へ!!

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本番では、3.2.1.ジャンプ!!の掛け声と同時に、膝を曲げて大きくジャンプし、
その瞬間をカメラにおさめてもらいました。
すると、まるで、、、空を飛んでいるような写真に!!

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ハロウィンや、魔女の宅急便のキキの仮装がすごくキュートでした!!

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写真の出来上がりが楽しみですね☆
ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました!

Halloweenまであと少し!
仮装に、たくさんのお菓子に、楽しんでくださいね!

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それでは、次回のWorkshopもどうぞお楽しみに!!

Halloween Workshop @ザ・ストア大阪

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ねじねじとユニークで一番立派な木を選んでくれました。

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最年少1歳4か月の女の子。ママと一緒に楽しんで可愛いほうきを作ってくれました

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可愛い仮装で参加してくれました。小さなほうきがとってもかわいらしいですね。

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ほうきのほうが大きいけれど、、おそうじポーズが様になっています

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飛び入り参加のお友だちもこんなに真剣に取り組んでくれました。
写真の出来上がりが私たちもとっても楽しみです!!

 

次回は、クリスマスを迎えるにあたり、楽しんでいただけるワークショップを
11月27日(日)に予定しております。
お気軽にお問合せ下さいませ。

皆様のご来店お待ち申し上げております。

稲刈りツアー報告

9月24日〜25日に開催されたギンザのサヱグサ稲刈りツアー。前日まで長雨が続いていましたが、この2日間、雨はお休み。天候に恵まれました。
東京・大阪から9組のご家族と、小滝ファンの皆さん総勢52名が集まっての大稲刈り祭りとなりました。

9月24日。まずは最初のイベント、集落散策をしながらのキノコ狩りに出発です。
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キノコは天然のものなので、どのくらい収穫できるかは運しだい。
たくさん採れるといいですね。

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白くてやわらかくて美味しそうなキノコをみつけました!

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大人だってキノコを見つけたら嬉しいですよね。

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イガイガのついた栗。見るのは初めてでしょうか?

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大漁です!!

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日が暮れはじめ、お腹もすいてきました、、、

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みんなで収穫したキノコをお味噌汁に。お手伝いえらいですね。

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心のこもった里山料理や焚き火料理で、大宴会。

大人も子どももお腹いっぱい笑顔いっぱいの楽しい一夜でした。

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美味しくて美味しくて、みんな何杯もお代わりをしました。

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大人がほろ酔いで盛り上がっている頃・・・
外でいつの間にか始まった子ども達だけの座談会。何を話し合っていたのでしょう?

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9月25日。すっきりと晴れた青空のもと、待ちに待ったお米の収穫です!

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わくわくと田んぼへ向かいます。

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今年の稲は、実がたくさん詰まっており、数年に1度の豊作になったそうです。

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数日前まで台風や大雨が続きましたが、少し倒れながらも強風に耐えた稲穂たち。
これは根がしっかりしている証とのこと。田植え体験に参加してくださった方々の植え方が上手だったのですね。

稲刈り前の記念撮影です。

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小滝のとうちゃんの簡単なご挨拶と、アドバイスなどをお聞きいただきました。
今回は鋸がま(のこぎりがま)で稲を刈り、はぜ掛けをするという、昔ながらの手作業で稲刈り体験を楽しんで頂きます。

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さあ、いよいよ稲刈りスタート!手鎌で刈っていきます。一刈目は使い慣れない鎌に緊張しながら…

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サクッという切れ味に「おー!!」という声があがりました!

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コツをつかむと気持ち良くサクサクと稲が刈られていきます!

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子供たちは稲穂に隠れていた虫たちに大興奮!

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時折、一生懸命稲刈りをしている大人たちをよそに、カエルやカマキリを捕まえたりして。

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この日は真夏のように暑かったので、休憩をこまめにとりました。

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刈ったお米は、昔ながらの自然乾燥法の”はぜかけ”を行います。ゆっくり水分をとばすことで、旨味がぎゅっと詰まったお米になるそうです。

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束ねた稲穂を二分割してどんどん引っ掛けていきます。
雨が降っても水滴が自然と下に流れるように、風が通りやすいようにと考えられいて、たくさん重なっても、稲穂同士で傾斜と風の通り道ができるそうです。

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い稲の束を運ぶのは大変そうですが子供たちも頑張ってくれました。

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はざかけ完了!皆さま、お疲れさまでしたー!

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日光をたくさん浴びて、最高においしくなってくれますように。

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小さなお子さまも大勢いる中、刃物を使うということで私たちスタッフも緊張しましたが、誰も怪我することなく楽しく稲刈り体験を行うことが出来ました。最後まで頑張っていただいた参加者の皆さま、小滝の皆さまのご協力に心より感謝いたします。

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会では味わうことの出来ない、日本の里山文化、村の方々との語らいや自然とのふれあいなど、今回の体験が、参加者の皆様にとって素敵な想い出となりましたら幸いです。

後日10月18日、しっかり乾いた稲穂を田んぼから引き上げている様子です。
稲刈り後も雨が多く、いつもより乾燥するのに時間がかかったそうです。

稲刈りツアー参加者募集中!

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サヱグサがプロデュース販売するお米”コタキホワイト”の生産地、日本の原風景が残る美しく小さな集落・小滝で、地元の方とふれあいながら、親子で稲刈りを体験してみませんか? 

このツアーでは、お米を 作ることの感動体験や、食物への感謝の気持ちを再確認するといった食育のみならず、都会から遠く離 れた里山ならではの多様な価値観に親子が一緒に触れることで、様々な気づきや学びにつながることが期待できます。温泉宿での語らいの時間も大切な思い出の一つとなることでしょう。

キノコ狩りや温泉も楽しめます。新米2kgつき!


募集要項
開催日程: 稲刈り 2016年9月24日(土)・25日(日)
開催場所: 長野県栄村小滝地区
対象  : 親子(子どもとその保護者)
参加費用: 大人(中学生以上)20,000円 子ども(3歳〜6年生)10,000円 (共に税込)
      ※。3歳未満の料金はお尋ねください。
      (費用内訳:宿泊料・食費・イベント費用・保険料・移動用車代)
宿泊  : 栄村の温泉付き宿泊施設
定員  : 10家族程度
集合解散: 電車の場合 JR越後湯沢駅 ※小滝への往復は貸し切りバスサービス
      お車の場合 JR森宮野原駅ロータリー前(東京からおよそ240km)
主催  : 株式会社ギンザのサヱグサ 株式会社サヱグサ&グリーン
企画運営: NPO法人信州アウトドアプロジェクト
募集締切: 定員になり次第締め切らせていただきます


1日目 9/24(土)
13:00  電車の方:JR越後湯沢駅集合(バス移動)
14:00  お車の方:JR森宮野原駅ロータリー集合    
14:15  小滝集落到着/小滝集落散策&小滝の父ちゃんとキノコ狩り
16:30  小滝の母ちゃんと里山料理作り
18:00  小滝の皆さんと夕食会&懇親会/お米づくりについてのお話会
20:30  宿へ移動
21:00  親子でゆっくり語らいの時間/早めにおやすみなさい。

2日目 9/25(日)
しっかり朝食をとって
07:30  宿出発
08:00  稲刈り開始
12:00  稲刈り終了
12:30  小滝の皆さんと昼食/昼食後は自由行動
14:30  小滝出発 バス移動※お車の方はここで解散
15:45  越後湯沢駅着&解散


お申込み
参加ご希望の方は以下の必要事項をご記入のうえ、運営事務局までメールまたはFAXか、店頭スタッフまでお申し込みください。お申し込みが確認でき次第、運営事務局より詳細ご案内と参加申込書をご郵送いたします。

1.参加人数と内訳(氏名・年齢)
2.交通手段(電車またはお車)※集合場所までの交通費はお客様のご負担となります
3.ご住所・お電話番号・メールアドレス
お申込み先 : MAIL shibue@sayegusa.com  FAX 03-3561-5529

ツアー内容についてのお問い合わせ先
店頭スタッフまたは
ギンザのサヱグサ Green Magic 運営事務局
担当 澁江(シブエ)
TEL 03-3561-0011 ( 平日10:00~17:00 )
MAIL shibue@sayegusa.com

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手のひらで感じる小さな自然「こけだま」を作ろう

SAYEGUSA Touch Greenは、楽しく遊びながら、子どもたちにGREEN(環境)の大切さを伝えるワークショップシリーズです。

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これからの日本の森を元気にしていくためには、未来を担う子ども達が幼いうちから森や自然に触れる事が大切と考えます。土をこねて小さな苗木を包み、それをコケで覆ったちいさな自然「こけだま」作りもその経験の一つ。土や緑に触れて自然を考えるイベントです。

日  程:8月20日(土)/ザ・メインストア銀座、8月21日(日)/ザ・ストア大阪
時  間:各日3回開催 所要時間約90分
①13:00〜14:30
②15:00〜16:30
③17:00〜18:30

会  場:ザ・メインストア銀座、ザ・ストア大阪
参 加 費:2,160円(税込・おやつ付)
定  員:10名程度
対象年齢:3歳以上
イベント協力:みどりのともだちラボ

お申し込み・お問い合わせ:
03-3573-2441(ザ・メインストア銀座)
06-4799-3193(ザ・ストア大阪)

-予約制先着順で承ります。
※お席に空きがあれば当日参加も可。

太陽光で動くおもちゃを作ろう

SAYEGUSA Touch Greenは、楽しく遊びながら、子どもたちにGREEN(環境)の大切さを伝えるワークショップシリーズです。

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太陽光で動くおもちゃを作ろう
おもちゃを組み立てて、光をあてると…!!

8月1日より、ザ・メインストア銀座の使用電力の70%がグリーン電力に切り替わります。
おもちゃを作りながら、自然エネルギーについて楽しく学んでみませんか?電力会社スタッフによるレクチャー付きですので、たくさん質問をして、夏休みの自由課題の参考にもお役立てください。 

日  程:8月6日(土)/ザ・メインストア銀座、8月7日(日)/ザ・ストア大阪
時  間:各日3回開催 所要時間約90分
①13:00〜14:30
②15:00〜16:30
③17:00〜18:30

会  場:ザ・メインストア銀座、ザ・ストア大阪
参 加 費:2,160円(税込・おやつ付)
定  員:10名程度
対象年齢:5歳以上
イベント協力:みんな電力株式会社(ジョシエネLABO)

お申し込み・お問い合わせ:
03-3573-2441(ザ・メインストア銀座)
06-4799-3193(ザ・ストア大阪)

-予約制先着順で承ります。
※お席に空きがあれば当日参加も可。

SAYEGUSA GREEN MAGIC 2016(定員に達しました)

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サヱグサは、2012年から子どもたちの豊かで健やかな成長のために“環境・食・文化”をテーマに掲げ社会貢献活動「SAYEGUSA GREEN PROJECT」に取組んでいます。中でも、夏と春先に行われる自然体験プログラム「SAYEGUSA GREEN MAGIC」はすっかり恒例となりました。

サマーキャンプ第3弾「SAYEGUSA GREEN MAGIC 2016」を開催いたします。長野県栄村の大自然の中で、五感を思いっきり開いて自然と戯れたり、仲間と一緒に初めての体験にチャレンジしたり。地元の方との交流を通じて昔ながらの暮らし方も学び、生きる力を育てます。

定員がございますので、お早めにお申し込みください。
定員に達しました。

2015夏GreenMagic

2015夏GreenMagic

お米づくり体験ツアー報告:コタキライスの田植えをお手伝いしてきました。

5月28日(土)29日(日)、 新緑がまぶしい長野県栄村小滝集落を訪れ、コタキライス(小滝米)の田植えをお手伝いしてきました。
小滝米について

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28日の夜は小滝集落の公民館前で、地元の方々、SOUPの皆さんと懇親会です。
SOUPさんが作ってくださったダッチオーブン料理。デザートは自然栽培の甘酸っぱい苺です。地元の食材の美味しさがギュッとつまった最高のご馳走でした。

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5月29日早朝、まだ眠たい目をこすりながら、田んぼ前に集合。
日差しが柔らかく爽やかな風が心地よい、最高の田植え日和となりました。

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お米という輝く恵みを与えてくれる大自然への感謝の気持ちをこめて、太一の旗を掲げます。

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約一ヶ月かけ、田んぼのプールで大切に育てた青々とした苗。

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苗を藁で結わえて小分けにする作業から始まりました。

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田植えのベテランさんから丁寧な説明を受け、いよいよ田植え開始です!
みな、恐る恐る田んぼに足を入れます。
初めはちょっと戸惑いましたが、田んぼの泥はほんのり温かくて、なんとも気持ちがいいのです。

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初めての田植え、みんなドキドキです。

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お父さんも、だんだん様になってきましたね。

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サヱグサの代表も、みんなと一緒に泥んこになりました。
みんなで夢中になっていたら、予定よりも早く田植え完了!

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用水路の冷たい水に足を浸してみたり、美しい風景を改めて楽しみながら、のんびりと昼食会場へ移動します。

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村のかあちゃん達が心を込めて用意してくださった「田植えご馳走(たうえごっそ)」。朴葉に盛られたのは握り飯と村で採れたゼンマイやフキの煮物、新鮮なアスパラガスなどの山菜、根曲がり竹と鯖のお味噌汁。昔ながらのスタイルを再現してくださいました。

白いおにぎりの隣は、少し甘い黄粉をまぶしたおにぎり。田植えの時にとるおやつ、中飯(ちょはん)の代表格です。疲れた体に優しい美味しさでした。

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植えたての苗はひょろっとして頼りなさげですが、日差しを浴びてぐんぐん育ちます。4ヶ月後にはもう収穫です。今年も美味しいお米に育ちますように!

稲刈りは9月24日(土)、25日(日)です。稲刈りツアーの参加者を引き続き募集中しております。今回参加できなかった皆さま、是非ご参加くださいね!

対談 Green Dialogue vol.6

環境保全、環境教育など環境社会貢献に取り組むさまざまなスペシャリストに、弊社代表の三枝 亮がお話を伺う「Green Dialogue」。第6回のゲストは世田谷ものづくり学校の一室にオフィスをかまえる「みんな電力」の大石代表です。

「みんな電力」さんは、今年4月1日の電力自由化にさきがけて、2月から東京世田谷区でグリーン電力※の地産地消事業を始めました。グリーン電力化100%を目標に掲げ、だれもが太陽光やバイオマス電力の生産者を選んで買える仕組み「enection」で、個人宅や商店などへの電力供給に取り組まれています。

※グリーン電力:自然の活動によって半永久的に得られ、継続して使用できる風力、太陽光、バイオマス(生物資源)などの再生可能エネルギー(=自然エネルギー)により発電された電力のこと。石油や石炭などの化石燃料は有限でいずれ枯渇します。また、これらは発電するときにCO2(二酸化炭素)を発生しますが、再生可能エネルギー(=自然エネルギー)による発電は発生しません。グリーン電力は、地球環境への負荷が少なく、地球温暖化対策の一つとしても重要視されています。

今回のインタビューは前回に引き続き、新緑溢れる長野県栄村小滝集落で行いました。村へ向かう車中や、お米の苗作り「すじまき」体験をご一緒しながら、将来を担う子どもたちのために、我々はエネルギーとどのように向き合って行ったらいいのか、お話を伺いました。


みんな電力株式会社 代表取締役社長 大石英司さん
グリーン電力化100%を目標に掲げる電力会社

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― はじめに、私が勝手に思い描いている夢のようなものがあります。それは、子どもたちの里山キャンプでお世話になっている長野県栄村を、エネルギー自給率100%の村に出来ないかなということです。

その昔は秘境と言われたほど山奥の水資源の豊かな場所ですから水力発電とか、手付かずになっている森林も多いのでバイオマス発電の可能性があるのかなと。広大な山岳地帯に小さな集落が30くらい散らばっているのですが、その限界集落と言われる村の集落が、それぞれマイクロ発電しているというのも素敵だなと思っているのです。
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この小滝のように13世帯しかない小さな集落が、食べ物もエネルギーも100%自給自足している。全国の集落の魅力的なモデルケースになれたらと。小滝と東京と比べてどっちが強いかと言われれば、圧倒的に小滝ですよね。

なるほど。集落13世帯くらいならすごく小さな水力発電でいけるかもしれませんね。小さな単位で自立して、それを俯瞰して村・町単位にエネルギー自給を広げるというのが理想ですよね。集落と自治体は色々な補完の仕方があると思います。例えば町村でも間伐材を利用したバイオマス発電所を作るとします。集落から間伐材を持ち込み、それがお金になる。その間伐材で電力を作り、町村の電力をまかなう。余剰電力を外へ販売すれば収益にもつながる。なにより山村共通の林業マネタイズの問題解決、林業の活性化のきっかけにもなると思います。


日本の自然エネルギー環境の未来像とは

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― 栄村では数年前に、環境問題に熱心な担当者の方の尽力で、地元の間伐材を利用したチップボイラーで村営宿の温泉を運営するシステムを実現しました。
点ではそのような動きがありますが、なかなか大きな動きになっていないのが実情だそうです。マイクロ水力など、小さい事例を各里山単位でつくってそれぞれがエネルギー自給率100%をクリアし、その動きが村に広がって、余剰分は売電収入にするという。そんな風になったら素敵だなと思うのですが・・・。

使いたい人が増えると、一気に日本の自然エネルギーの環境は変わっていきます。東京などの都会ではエネルギーを自分で作ることは出来ないわけです。もし電気が遮断されたら、全ての営みが止まってしまうから、外から買うしかない。であれば、発電する地域を応援することが消費地側の役割になっていきます。

4「地域と繋がった電気を使いたい・買いたい」と意思表明する人が増えるほど、地域がエネルギーの生産をしやすくなります。小さな地元単位でエネルギーを自給自足し溢れた分を都会が恩恵にあずかる、それを買うという都会からのバックアップが必要です。電力を選ぶ事が、地域に直接貢献することになるのです。
例えば、世田谷区は地方の電力を高くても使うと宣言し、群馬県川場村からグリーン電気を買う側として手をあげています。世田谷で生まれた落ち葉や枯れ枝などを収拾して川場村に運び、それをバイオマス発電にするようです。そのようにして自治体間同士のつながりが生まれています。

― 小さな村と都会の消費地域を結びつけるシナリオがあるといいですよね。お米で縁をいただいた栄村や小滝集落とサヱグサとでもそんなシナリオが出来ないかなと夢を描いているところです。もちろんそれだけでは、環境全体を考えるにはあまりに小さい世界なので、もう少し大きい規模だといいですけどね。

例えば銀座だったら、銀座の水源として多摩川水流が数%残っています。東京の一番左にある檜原村がそうです。そこの水質キープのためには森林保全が大切なのでそのために間伐が必要です。その間伐材でバイオマス発電をして、その電気を銀座が買う。そうやって地方の小さな村が環境レベルで都会とつながる。それが実現したらとても綺麗な流れ・シナリオですよね。

そうですね。そのこと自体はそんなにハードルは高くないと思いますよ。実例として、先ほどの世田谷区と群馬県川場村の取り組みも参考になると思います。それまでは処理に困っていた世田谷区の落ち葉や剪定した枝が川場村のバイオマス発電所で燃やされ、その灰で育てられた野菜がまた世田谷で売られています。トラックの往復がそんな形になっていくのです。

しかし、それにはやはり、欲しいという声と、やりたいという信念を持った人物が地方側にいることが重要です。はじめは自治体単位ではなく、あくまで住人起点というのがポイントですが。


「誰でも、手のひらでも電気はできる、焦らなくても大丈夫」

― なるほど。やはりそのような動きが世帯数の少ない栄村のような小さな場所から起きれば、他でもやりやすいですね。積み上げやすいというか、他に繋がりやすいと思いますね。いつか実現したいです。

ところで、大石さまはクリーン電力100%を目標に掲げる電力会社「みんな電力」を起こされました。異業種から独立されての起業とお聴きしていますが、この取り組みを始められたきっかけはなんですか?

私は、凸版印刷で新規事業担当、国産検索エンジンや電子出版などの開発事業に携わってきました。文章・ゲームをすぐに発表できるシステムがあったらいいな。と、一人一人の個性をすぐに発表し、ビジネスができる自立できる場つくりをテーマにした仕事をしてきました。それが例えば電子出版です。でもやはりそれも一部の才能ある人だけが成功する場所でした。もっと裾野を広げて誰もが出来ることは何かないか、そういった事をずっと探していました。

そんな2008年頃のこと、地下鉄で携帯ソーラー充電器をぶらさげている女性を見かけました。携帯の電池が切れかけていたのでその電気をその人から買いたいなと思い、「電気はだれもが必要で、誰もがつくれる。それを自由に売買できる仕組みがあったら」と思いついたのです。それが「みんな電力」の始まりです。
2011年に独立し、まずはじめに、誰もが発電できるポータブルのソーラーパネルで「手のひら発電機」をつくりました。スマホと連動して電力生産量も確認出来るものでした。

そんな中で3.11が起き、その直後の電気への関心が高まった中で、手のひらで発電が出来るという発想に興味や共感を持ってくださる人が現れて、世田谷区などからもお声をかけていただくようになり色々なご縁が出来ました。

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― やはり、震災あとのエネルギーを見直そうという流れが、今の世の中の反応に繋がっていますか?

そうですね。3.11の時、街が停電になって懐中電灯の電池さえ手に入らなくなったことがありました。そして我々は供給されてくる電気にいかに無意識で依存していたかに気づきました。計画停電の時の恐怖もありました。そんな時、自分たちで電気を生み出せることがどれだけ強いことなのかに皆さんが気付いたのだと思います。

― みんな電力さんは、「手のひら発電機」というモノを通して市場の意識改革に大きく貢献されたのですね。

「誰でも、手のひらでも電気はできるのだよ、焦らなくても大丈夫」という私たちのメッセージが届いたというか、生活する電気はその日1日分ずつなら自分で作ることが出来るということが皆さんだんだんとわかってきたかもしれないですね。


日本でも広がり始めたグリーン電力志向

― サヱグサでは、2012年から「グリーンプロジェクト」と称して、こどもために豊かな環境を残したいということで、出来ることから少しずつ活動を始めています。その一つに昨年春までの約3年間、グリーン電力証書を通じて様々な自然エネルギーを店舗の電源として使ってきました(期間限定)。

「みんな電力」さんはFIT電気を含めた再生可能エネルギー(=自然エネルギー)供給率が70%で日本でもトップクラスと伺っています。「みんな電力」さんがリーディングカンパニーとなって、グリーン電力を広げようというムーブメントになっているようですね。 

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今回の電力自由化における約300社の新規参入電力会社の中で、95%くらいは価格重視と言われており、再生可能エネルギーやFIT電気など電源にこだわっている電気を供給する会社はまだまだ少数です。

しかし、確かに今、ムーブメントが起きています。4月になり、電力切り替えをスタートしたところ、グリーン電力に対しては、予想をはるかに超えた申し込みがありました。ある会社では抽選の状態になったりしています。相当数のご要望があるのです。

電源にこだわって買う方が一般消費者の中にどれだけいらっしゃるのか、これは4月になってみなければわからない事でした。企業がCSRの取り組みやイメージアップの素材として求める事があるだろうとは予想されていましたが、一般の方でそれを求める方がそういるだろうかと懐疑的に言われてきたのですが、それを覆す結果になっています。

日頃から口に入れるものに意識の高い例えばオーガニック志向の方などは、電源への意識も高くグリーン電力を使いたいという方が多いようなのです。

― 今まで、電気というものは自然に供給されてくるものと、多分日本人はみんな思っていたのだと思います。でも、今回の自由化で初めて、電力にも内訳、電源の違いがあるという事とかが、初めて一般の市場で理解されつつあるということなのですね。

そうだと思いますね。ドイツやイギリスなど海外の電力自由化と国内の自由化をよく比較して論ぜられる事が多いのですが、日本は3.11を経験したあとに自由化されたという、他の自由化先進国と大きく違う背景があります。それが、予想を超えた数の一般の方が再生可能エネルギーを求めることにつながっている。この4月の自由化で見えてきた事です。

先ほども申し上げましたが、より多くの消費者が再生可能エネルギーを選択していくようになると、日本全体のグリーン電力化がさらに進みます。
毎月の電気代を、どこを応援するお金にするのか。この一万円が、石炭や石油など持続可能でない電力開発のためお金なのか、それとも地球に優しい再生可能エネルギーを増やすことにつながるお金なのか、それを皆さんが電気代を払う時に意識するようになると、自然に再生可能エネルギーを選ぶ人が増えていくと思います。その気づきまでが、時間のかかることではありますが。

― 電気も選ぶ時代が来て、環境を思うのであれば、安かろうではなく、どういう出処の電気なのか意識することが大切なのですね。
それが日本の自然エネルギー比率が上がることにつながると。サヱグサも会社として、できる限り取り込んでいきたいと思っています。

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子どもたちの未来のために、環境教育を通して伝えたいこと

― 大石さんは、これからの日本のエネルギーについて、子どもの未来や環境教育の視点からはどのようなお考えをお持ちですか?

先日は世田谷ものづくり学校で、ソーラーカーをつくろうというこども向けのワークショップを行いました。「車って太陽光で動くんだ!」と、そういう体験をこどもの頃からしていると、電気に対する恐怖心がなくなりますし、電気は受け入れるだけのものではなく自ら作れるものだ、と意識が変わります。おもちゃや遊びを通じて電気を作るということを体験した子どもたちが大きくなった未来は、日本の電力事情が随分と違った景色になっているはずです。

― 大変同感です。サヱグサもお子さんの為のイベントを度々開催していますが、特にグリーンのワークショプに力を入れています。ものを作る楽しみを提供しつつ、日本の将来を担う子どもたちが幼児期にそういう体験をする事によって、自ら環境の大切さに気づいてくれたら、という思いで行っています。大石さんのやっていらっしゃる活動と非常に共通していますね。いつか一緒にイベントを開催できたら素敵ですね。

是非お願いします。こども達はソーラーカーが動いた瞬間すごく感動します。目をキラキラさせて。電池もコンセントもいらない、太陽の光で動くんだということを楽しみながら学びます。私たちがこどもの頃にはそんな事は学べなかった。おもちゃは電池がなければ動かないと思っていましたからね。小さいときに学べるというのは非常に重要ですね。

― その通りだと思います。これからの子供たちが出て行く世の中は大変だと思います。資本主義社会とはいえ、これからは稼げばいいというのではない、環境を壊す経済活動はしてはいけないのだと世の中が気づきました。サヱグサは、環境を大切に守りながらも経済を発展させなければならない、そういう大変な世の中を背負っていくのに必要な精神性を育てるお手伝いをしたいと思っています。色彩感覚や味覚などは、幼児体験が非常に重要と言われています。私たちは子供服を通じて子どもの感性を育て、豊かな大人になるためのお手伝いをしてきました。その延長線上で同じように、小さいときに環境の大切さを感じられる場を提供することをサヱグサのCSR活動「グリーンプロジェクト」の主体としているつもりです。

先ほどの村のエネルギー自給の話で、サヱグサが開催している里山体験の拠点であるこの栄村が、小さいながらも食・エネルギー自給自足が出来る里山になって欲しいと言いましたが、そう思う理由の一つは、里山は大自然や人々にふれ合いながら暮らしの知恵や自給自足の生活を学ぶ事ができる、都会の子供たちにとっての大変素晴らしいテーマパークだと思うからです。食べ物やエネルギー、そして自然と人がどのようにつながっているのかを体験できる場を日本中の子どもたちに提供したい。そういう場所が増えていったらいいなと思っています。7

変わり始めた「強さ」の概念

そうですね。何かに依存しきっていると、そこと断絶した途端生きていけないと絶望してしまいますね。そうではなく、食もエネルギーも自分で生み出せることがわかっていれば、一人で生きていけるという安心感になります。その安心感があればメンタルの強い人間になれると思います。

私は最近、「強さの概念」が変わってきていると感じています。これまでの強さは、例えば情報力を駆使した経済力でした。これから求められるのは、人間本来の原点にかえり、食・エネルギーも自分でつくれる事。自分で生きていけるという「強さ」が必要だと思います。

― なるほど「強さの概念」ですか。私はこれまで「豊かさの概念」が変わってきたと言ってきましたが、いい表現ですね。何万人が住んでいる大都市より、小さくても全てを作り出すことの出来る里山の方が「すごい」「強い」と言われるようになって行くのかもしれませんね。

はい。遠くない将来そうなりそうな感覚がありますね。そのためには、親の世代がその大切さがわかるようになる必要があると思います。親の役割は重要です。

― そうですね。子供たちのために、サヱグサもお店や活動を通して親御さんたちにもそのメッセージが届くようにがんばって行きたいと思いますし、そして再生可能エネルギー100%化を、微力ながらも積極的に応援していきたいと思います。

よろしくお願いします。お互いにがんばりましょう。最後に、私はいつもこれをお会いした方にお伝えするようにしているのですが、「さしたコンセントの向こう側が想像できますか?」と。これからは是非、電気を使うときに、コンセントをさすたびに自分がどこにつながっているか少し想像してみて欲しいのです。石油など資源エネルギーをめぐる紛争地につながっているかもしれないし、原子力発電の事故につながっているかもしれない。一方では緑溢れる小さな里山・小滝の人たちの笑顔かもしれない、そうすると未来のために、どんな電力を使いたいかが自ずとわかってくると思います。 

― とてもわかりやすいですね。それは喚起しますね。私も想像力を働かせてみます。

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対談御礼と後記

今回は、再生可能エネルギー供給のリーディングカンパニーである「みんな電力」の大石社長にたいへん貴重なお話をお伺いすることができました。ありがとうございました。

電力自由化という好機に、どれだけの消費者が日本の将来を考え電気を選択するのか?それ次第で日本の電気エネルギーの絵が大きく変わりそうです。

いまサヱグサでは再生可能エネルギー比率の高い電力の利用を検討しています。この取組みを通じて子どもたちに「コンセントの向こう側を想像する」ということの大切さを伝えていければと思います。

GW企画 こどもはみんなアーティスト

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銀座と大阪で合計3日に渡って行われたワークショップ” こどもはみんなアーティスト”。今回は、「お絵かきDE竹の絵皿」と、プロカメラマンによる撮影会付き「くまの写真立てを作ろう」、2つのイベントを行いました(大阪は竹絵皿のみ)。イベントに関連する、環境に優しい素材「竹」や「間伐材紙」についてのお話と、美味しいクッキー付きのイベントでした。

ワークショップその1「お絵かきDE竹の絵皿」
5月3日ザ・メインストア銀座、5月4日ザ・ストア大阪にて開催
※ イベント協力 絵皿作成:FUNFAM株式会社さま/クッキー:世田谷区太子堂カフェ Niolas(二コラ)さま
※ 絵皿は6月1日以降、各店頭でお引き取りください。


ザ・メインストア銀座

お子さまが描いた家族の似顔絵やイラスト、メッセージを、日本の伝統工芸の技術を持つ職人さんが、一枚一枚丁寧に、竹のお皿に仕上げてくれます。今回のワークショップではその基となる絵を、皆さんに描いてもらいました!

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竹はたった3年で成木になる大変成長の早い木です。が、放っておくと竹はぐんぐん根を張り、周りの環境にいたずらをします。ですので、定期的な手入れが必要になります。切った竹を無駄にしないよう、日本では昔から竹を使った様々な道具が作られてきました。抗菌作用に優れた竹は食器にふさわしい素材でもあります。」皆、真剣に、しっかりとお話を聞いています!

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そして、今回作るのはこんなお皿!

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描いたものがそのままお皿になります!
「パパ大好き」なんて、こんな愛情たっぷりなお皿をもらったら嬉しいですよね!
さっそく、基になる絵を、お皿と同じ大きさ円の中に描いていきます。

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皆、本当に絵が上手でびっくりしました!

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素敵な笑顔いただきました☆

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そして、今描いた絵に、「おやさいクレヨン」で色を塗ります。

なんとこのクレヨン、野菜の粉末と国産のお米からできているそうです!
そのため、クレヨンの色の名前は全て野菜の名前。
色味も柔らかく、温かみのあるクレヨンです!

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上手に塗れました!!
可愛い~!!

今回描いた絵は、当日お持ち帰りいただきました^^
お部屋に是非飾ってください!

竹のお皿の完成は、6月の初旬ごろの予定。
職人さんの手によって完成されます。
到着が待ち遠しいですね!


ザ・ストア大阪

2歳~10歳ぐらいまでのお友だちが参加してくれました。家族の似顔絵や、メッセージ、得意なイラスト等を自由に描き、仕上げは伝統工芸の技術で、職人さんに完成させてもらいます!!

世界でたった一つの竹の絵皿が、思い出の一枚となれれば幸いです。

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ワークショップその2「くまの写真立てを作ろう」
5月5日ザ・メインストア銀座にて開催

ギンザのサヱグサオリジナル、くまの写真立てをつくりました!
ワークショップの最中、プロのカメラマンさんが皆の真剣な姿をパシャり。
プリントして、フレームに入れて、お持ち帰りいただきました☆

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まずはこちらのシートをくり抜きます。

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今回使うこのシートは、間伐材から作られた紙を使用しています。

森の木が生えすぎると、お互いの葉で日差しを遮ってしまい、日の光を浴びることができなくなってしまいます。

すると、木はやせ細り、立派な根を持つことができなくなってしまいます。
太くて立派な木には太い根っこを持つことで、土砂崩れを防いだり、しっかりと光合成をして二酸化炭素を吸収、温暖化の防止をしてくれる役割があります。

間伐材とは、森の木々を健康に守るために伐られた木のこと。
それらを使ってこのシートは作られました。

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次にくり抜いたパーツを貼り付けていきます。
上手に貼れるかな??

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同じフレームでも、色の塗り方で全然違ってみえますね!

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姉妹で一緒に☆
妹さんに教えてあげて優しいお姉ちゃん!えらい!

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皆上手にできました!!是非、お部屋に飾ってくださいね!

SAYEGUSA Green Magic 2016春のキャンプが開催されました。

子どもたちの五感をおもいっきり開く「SAYEGUSA Green Magic in snow wonderland 2016」が3月27日(日)〜29日(火)に開催されました。

今回のテーマは「雪」 。春を待つ雪の里山、長野県栄村が舞台です。

今年は少し早めに桜が咲いた東京を朝早くに出発したら、あっという間、お昼には銀世界に到着です。

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雪は例年より少ないとはいえ、眩しい日差しの中、バスを降りた瞬間から子どもたちの”遊びのスイッチ”はオン!

総勢21名、キラキラと目を輝かせてソリ滑りやトレッキングなど、3日間いっぱいに大自然の中で遊びました。

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仲間とおもいっきり自然の中で身体を動かし遊ぶ喜び

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猿やカモシカなど動物たちとの出会いや発見、

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郷土料理や方言を通して知る村の暮らしやあたかなふれあい。

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耳を傾けると、子どもたちそれぞれに新しい学びや発見があったようです。

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大自然の中で、日常生活にはない様々な体験をしてもらいたい。
そんな思いからサヱグサでは、「SAYEGUSA GREEN PROJECT」の一環として、こうした自然体験活動を実施してまいります。